TopDown Engine のキャラクターを、アナログスティックと十字キーの両方で動かせるようにする

CharacterMovement の代わりに、以下のスクリプトをアタッチします。

using System;
using MoreMountains.TopDownEngine;
using UnityEngine;

public class CharacterMovementCustom : CharacterMovement
{
    float secondaryHorizontalInput;
    float secondaryVerticalInput;

    protected override void InternalHandleInput()
    {
        base.InternalHandleInput();

        secondaryHorizontalInput = _inputManager.SecondaryMovement.x;
        secondaryVerticalInput = _inputManager.SecondaryMovement.y;
    }

    protected override void HandleInput()
    {
        if (InputAuthorized)
        {
            _horizontalMovement = Math.Abs(secondaryHorizontalInput) > Mathf.Epsilon
                ? secondaryHorizontalInput
                : _horizontalInput;

            _verticalMovement = Math.Abs(secondaryVerticalInput) > Mathf.Epsilon
                ? secondaryVerticalInput
                : _verticalInput;
        }
        else
        {
            _horizontalMovement = 0f;
            _verticalMovement = 0f;
        }
    }

    public override void ResetInput()
    {
        base.ResetInput();

        secondaryHorizontalInput = 0f;
        secondaryVerticalInput = 0f;
    }
}

TopDown Engine で、Composite Collider 2D の Hole に入っても落ちれない問題

TopDown Engine では、CharacterFallDownHoles2D コンポーネントを持ったキャラクターが「Hole」レイヤーに設定されたコライダーを通ると落ちることができるのですが、Hole のコライダーが Tilemap Collider 2D + Composite Collider 2D だった場合、初期状態では落ちることができません。

デモを見ると、Tilemap で作られた Hole があるものの、よく見ると「Used By Composite」にチェックが入っていません。

f:id:Gigacee:20200706211224p:plain

デモのように Composite Collider 2D を使わないようにすれば落ちれますが、パフォーマンス的にはあまり良くないので、どうしたものか……と考えていたのですが、「Geometry Type」を「Polygons」にしたら落ちれるようになりました。

f:id:Gigacee:20200706211801p:plain

原因

キャラクターが Hole に入っているかどうかはPhysics2D.OverlapPointで判定しているのですが、「Geometry Type」が「Outlines」(Edge Collider 2D と同じ扱い)だと常に false になるからのようです。輪郭だけで中身が無いからオーバーラップしてるかどうか判らないということなんでしょうかね?

TopDown Engine 入門 Extra ~Rewired 編~

TopDown Engine で Rewired を使うには

Rewired」という、様々な種類のコントローラーやキーボード、マウス、画面のタッチイベントといったあらゆる入力を簡単に管理できる、人気のアセットがあります。他の有名なアセットとの連携も多数サポートしているのも特徴で、その中に TopDown Engine の姉妹アセットである Corgi Engine も存在しているのですが、TopDown Engine は残念ながらありません。

ですが、TopDown Engine の入力システムは Corgi Engine と同じバックエンドで動いているはず。ということは、そのまま流用できるのではないか? と考え、パッケージをインポートして多少手を加えてみたら、あっさり動作するようになりました! 今回は、その方法の紹介をします。

導入手順

  1. TopDown Engine がインストールされている状態で、Rewired をインポートする。
  2. Unity の上部メニューバーから Window > Rewired > Integration > Corgi Engine > Install Integration Pack をクリックし、Corgi Engine 用の統合パッケージをインポートする。
  3. インポートされたスクリプトのusing MoreMountains.CorgiEngine;using MoreMountains.TopDownEngine;に一括置換する。
    1. これでコンパイルエラーが発生しなくなります。
  4. Unity 上部のメニューバーから Window > Rewired > Integration > Corgi Engine > Create > Rewired Input Manager をクリックする。現在のシーンに Rewired Input Manager が生成される。
    1. ソロプレイ用とマルチプレイ用のものがあります。ここではソロプレイ用を使っています。
  5. 生成された Rewired Input Manager の Add Component から Component > Corgi Engine > Manager > Rewired Input Manager をアタッチする。
  6. TopDown Engine の標準の Input Manager を削除する(使用していた場合)。

f:id:Gigacee:20200705143143p:plain
Rewired Input Manager

これでもう、TopDown Engine の操作を Rewired ベースで行えるようになりました! 初期設定ですでに TopDown Engine のキャラクターを動かせるようになっているので、お好きなコントローラーを繋いで動作確認をしてみてください😉

Hierarchy 上の特定のコンポーネントを持つ GameObject のフォントカラーを変更するエディター拡張

using UnityEditor;
using UnityEngine;

public static class HierarchyFontColoring
{
    static readonly Vector2 offset = new Vector2(18f, 0);

    // どんなフォントカラーに変更するか
    static readonly Color separatorColor = new Color(1f, 0f, 0f);

    [InitializeOnLoadMethod]
    static void AddHierarchyItemOnGUI()
    {
        EditorApplication.hierarchyWindowItemOnGUI += HierarchyWindowItemOnGUI;
    }

    static void HierarchyWindowItemOnGUI(int instanceId, Rect selectionRect)
    {
        var gameObject = EditorUtility.InstanceIDToObject(instanceId) as GameObject;

        if (gameObject == null)
        {
            return;
        }

        // フォントカラーを変更したいコンポーネント
        var target = gameObject.GetComponent<Camera>();

        if (target == null)
        {
            return;
        }

        var offsetRect = new Rect(selectionRect.position + offset, selectionRect.size);

        EditorGUI.LabelField(offsetRect, gameObject.name, new GUIStyle
        {
            normal = new GUIStyleState
            {
                textColor = separatorColor
            }
        });
    }
}

コメントの箇所を適宜書き換えてください。

TopDown Engine 入門 Part 11 ~ルーム編~

ルームによってレベルを分ける

Part 6 にて、レベル 1 を拡張し、2 つ目の部屋を作りました。その際、カメラの撮影範囲も広げたわけですが、現状だと片方の部屋からもう片方の部屋が見えてしまいます。

f:id:Gigacee:20200703214156p:plain

隣の部屋が見えないようにするには、スクリプトを書いて部屋を移動する際にコンファイナを動的に変化させるなどといった対策が考えられますが、少々面倒です。また、例えば「初めて部屋に入ったときのみ、会話イベントを発生させる」といったようなことをやりたい場合もあるでしょう。そんな時に役立つのが、TopDown Engine の【ルーム】システムです。

ルームを準備する

ルームの作り方は簡単です。まずはセクション 1 のルームから作っていきます。

空の GameObject を作成して「Room1」とリネームし、Add Component から「Room」と「Box Collider 2D」をアタッチします。

f:id:Gigacee:20200703214215p:plain

ルームには、ルーム用のバーチャルカメラとコンファイナが必要です。まず、Part 5 で行ったのと同じように、メニューバーの Cinemachineから「Create 2D Camera」をクリックし、バーチャルカメラを生成します*1。生成されたバーチャルカメラに「Cinemachine Camera Controller」をアタッチし、さらに CinemachineVirtualCamera の「Add Extension」から「CinemachineConfiner」を選択して Cinemachine Confiner をアタッチします。

次はコンファイナです。空の GameObject を作成し、「Confiner」とリネーム、そして Box Collider をアタッチしましょう。*2

最後に、VirtualCamera と Confiner を Room1 の子にします。

f:id:Gigacee:20200703214224p:plain

これで、ルームの準備ができました。

ルームの設定をする

次に、ルームの設定をしていきます。以下の手順に従ってください。

Room1

  1. Room の「Camera」グループにある各項目を、以下のように設定する。
    1. 「Virtual Camera」に、子の VirtualCamera を設定する。
    2. 「Confiner」に、子の Confiner を設定する。
    3. 「Cinemachine Camera Confiner」に、子の VirtualCamera を設定する。
  2. Box Collider 2D の「Is Trigger」にチェックを入れる。
  3. Box Collider 2D の「Size」が部屋の範囲になるように調整する。

VirtualCamera

  1. Cinemachine Camera Controller の「Confine Camera To Level Bounds」のチェックを外す。
  2. Cinemachine Confiner の「Confine Mode」を「Confine 3D」に設定する。
  3. Cinemachine Confiner の「Bounding Volume」に、同階層の Confiner を設定する。

Confiner

  1. Box Collider の「Is Trigger」にチェックを入れる。*3
  2. Box Collider の「Size」がカメラの映せる範囲になるように調整する。

以上で設定は完了です。

2 つ目のルームを作る

2 つ目以降は、Room1 を複製して作成すると楽です。Room1 を複製して「Room2」とリネームし、位置と範囲を 2 部屋目に合わせましょう。

ルーム間の移動

さて、これでそれぞれのルームが作成できたわけですが、まだルーム間の移動を実装できていません。と言っても、すでに Part 6 でテレポーターを作成していますので、これに少々設定を加えるだけで OK です。以下の手順で行ってください。

  1. 各テレポーターを、該当の Room の子にする。
    1. 「Room1」の子が「TeleporterToSection2」、「Room2」の子が「TeleporterToSection1」です。逆にしないよう注意してください。
  2. TeleporterToSection2 にアタッチされた Teleporter コンポーネントの「Rooms」グループ内にある「Camera Mode」を「Ciniemachine Priority」に設定する。
  3. 同じく「Rooms」グループ内にある「Target Room」に Room2 を設定する。*4
  4. 同様に、TeleporterToSection1 の「Camera Mode」を「Ciniemachine Priority」に、「Target Room」に Room1 を、それぞれ設定する。

これで、テレポーターによって移動した時に、各ルームにそれが伝わるようになりました。

その他の手順

各ルームにバーチャルカメラとコンファイナを設定したので、今まで使用していたバーチャルカメラとコンファイナは使用しなくなります。古い方のバーチャルカメラ(CM vcam1)は削除し、Level Manager の「Use Level Bounds」のチェックを外しておきましょう(Box Collider も削除してしまって大丈夫です)。

動作確認

ここまでできたら、シーンを再生し、隣の部屋が見えなくなっていることを確認しましょう。

f:id:Gigacee:20200703214236p:plain

ルーム移動に掛かる時間

ルームを移動する際に掛かる時間は、各テレポーターにアタッチされている Teleporter コンポーネントの「Teleport Sequence」グループで設定します。

f:id:Gigacee:20200703214246p:plain

一方、カメラの移動に掛かる時間は、Main Camera にアタッチされている CinemachineBrain コンポーネントの「Default Blend」に設定された秒数になります。

f:id:Gigacee:20200703214256p:plain

初期状態だとカメラの移動に 2 秒も掛かってしまうため、「Default Blend」の数字を低くしたくなりますが、ここでは代わりに Main Camera に「Chinemachine Brain Controller」をアタッチしましょう。こうすることで、移動時に自動で Teleport Sequence と同じ値を設定してくれるようになります。

コールバック

Room コンポーネントの「Actions」グループで、ルームに入った時や出た時に実行されるコールバック関数を設定できます。なお、同様のものがテレポーターや GoToLevelEntryPoint にもあります。


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PREVTopDown Engine 入門 Part 10 ~初期位置編~


*1:「CM vcam{数字}」という名称になっていると思いますが、「VirtualCamera」などにリネームしておくと良いでしょう。数字はあとで邪魔になります。

*2:Part 5 と同様、Box Collider "2D" ではないことに注意してください。

*3:Part 5 同様、入れなくても構いません。

*4:Current Room には Room1 が入りますが、ゲーム実行時に親の Room が自動で設定されるため、手動で設定する必要がありません。

TopDown Engine 入門 Part 10 ~初期位置編~

プレイヤーキャラクターの初期位置を変える

現状では、プレイヤーキャラクターの初期位置を指定していないので、シーンを再生すると (0, 0, 0) の位置に生成されます。今回は、初期位置を任意の座標に変更していきます。

レベル 1 とレベル 2 のそれぞれで、以下の地点を初期位置にします。

f:id:Gigacee:20200702234815p:plain

チェックポイントを設置

初期位置を任意の座標に設定するためには、その座標にチェックポイントを置く必要があります。

レベル 1 の初期位置は前回作成した PointOfEntry0 と同じ場所ですので、これをそのままチェックポイントにします。Add Component から「Checkpoint」をアタッチしましょう。その後、LevelManager の「Checkpoints」グループ内にある「Initial Spawn Point」に、PointOfEntry0 を設定します。

完了したら、シーンを再生し、プレイヤーキャラクターが PointOfEntry0 の位置に生成されることを確認してください。

レベル 2 の初期位置には何も無いので、新規に GameObject を作成し、「InitialSpawn」とリネームします。その後はレベル 1 と同じです。

補遺

なお、GoToLevelEntryPoint の「Use Entry Points」のチェックを外すと、「Point Of Entry Index」の値が無視され、常に Initial Spawn Point に移動するようになります。


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TopDown Engine 入門 Part 9 ~シーン遷移編 2~

レベル同士のシーン遷移

今回は、異なるシーンで作られたレベル同士を移動できるようにしてみましょう。

「sandbox_level2」というシーンを新しく用意し、以下のようなレベルを作りました。シーンは Build Settings にも忘れずに追加しておきます。

f:id:Gigacee:20200702224744p:plain

これを「レベル 2」とし、今までのレベルは「レベル 1」として扱います。レベル 1 のシーン名を、「sandbox_level1」に変更しておきましょう。

Point of Entry を設置する

レベル 2 にはレベル 1 へ繋がる洞穴が 2 つ存在し、それぞれ入るとレベル 1 の別の場所に出るようにします。

f:id:Gigacee:20200702224801p:plain

レベル同士の移動を実現するためには、まず移動先のレベルに【Point of Entry】を設置する必要があります。レベル 1 の Point of Entry は、下端中央の扉と上端中央の扉の 2 つです。それぞれの位置に空の GameObject を作成し、「PointOfEntry0」「PointOfEntry1」とリネームしましょう*1。これらは重要な地点なので、分かりやすいようにラベルアイコンを設定しておくのをおすすめします。

f:id:Gigacee:20200702224822p:plain

設置ができたら、それらを Level Manager の「Points of Entry」に設定します。

f:id:Gigacee:20200702230718g:plain

このとき、順番が

  1. PointOfEntry0
  2. PointOfEntry1

になるよう注意してください。

Go To Level Entry Point を設置する

次に、移動元となる地点にそれぞれ空の GameObject を作成し、「GoToLevelEntryPoint0」「GoToLevelEntryPoint1」とリネームした後、GoToLevelEntryPoint と Box Collider 2D をアタッチします。これらにも、ラベルアイコンを設定しておくと良いでしょう。

f:id:Gigacee:20200702225657p:plain

コンポーネントの設定は、以下のようにしてください。

  1. GoToLevelEntryPoint の「Activation Conditions」グループにある「Auto Activation」にチェックを入れる。
  2. 「Finish Level」グループにある「Level Name」に「sandbox_level1」と入力する。
  3. 「Points of Entry」グループにある「Use Entry Points」にチェックを入れる。
  4. 同じくの「Points of Entry」グループにある「Point Of Entry Index」に、それぞれ「0」「1」と入力する。
  5. Box Collider 2D の「Is Trigger」にチェックを入れる。

これで設置完了です。シーンを再生し、レベルを移動できるかどうかを確認してください。

f:id:Gigacee:20200702224928g:plain

Point Of Entry Index

Level Manager の「Points of Entry」に設定された順番が、GoToLevelEntryPoint の「Point Of Entry Index」に対応しています。なので、順番に気をつける必要があったのですね。これは配列なので、名称を 0 オリジンにしたのもそれが理由です。

補遺

レベル 2 → 1 の移動を実装できたら、逆のレベル 1 → 2 の移動も同じように実装します。このとき、Point of Entry と Go To Level Entry Point が重なっていると、移動完了直後に勝手に移動処理が走ってしまうので、ある程度離しておきましょう。

f:id:Gigacee:20200703123322p:plain


NEXTTopDown Engine 入門 Part 10 ~初期位置編~

PREVTopDown Engine 入門 Part 8 ~シーン遷移編 1~


*1:「~1」「~2」じゃないの? と思われるかもしれませんが、それは後ほど説明します。

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